頭の中のおしゃべり「自動思考」って何だろう?気づくだけで心が軽くなる理由

こんにちは!今日は、私たちの頭の中で毎日起こっている「自動思考」について、一緒に考えてみませんか?

「自動思考」なんて聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、実はとても身近なものなんです。友達からのLINEの返信がなかなか来ないとき、「もしかして嫌われたかな?」と頭に浮かんだり、上司に「お疲れさまです」と声をかけられただけで「何か怒ってるのかな?」と不安になったり…。こんな経験、ありませんか?

これらの瞬間的に浮かぶ考えこそが「自動思考」なんです。今日は、この自動思考について詳しく見ていきながら、なぜ気づくことが大切なのかをお話ししていこうと思います。

目次

自動思考って何?

自動思考とは、何かの出来事が起こったとき、私たちの頭に瞬間的に、そして無意識に浮かんでくる考えのことです。まるで反射のように、考える間もなくパッと頭に浮かんでしまうんですね。

面白いのは、同じ出来事でも人によって全く違う考えが浮かぶということです。

例えば、電車で隣に座った人が途中で席を立ったとき:

  • Aさん:「私、何か嫌な臭いでもしてたのかな?」
  • Bさん:「あ、あの人の降りる駅だったのね」
  • Cさん:「席を譲ってくれたのかも。優しい人だな」

同じ出来事なのに、こんなにも違う解釈が生まれるんです。これが自動思考の特徴で、その人の経験や価値観によって大きく左右されるんですね。

思考→感情→行動の流れを知ろう

自動思考は、私たちの感情や行動に大きな影響を与えています。この流れを具体例で見てみましょう。

シチュエーション:プレゼンテーション中に同僚があくびをした

パターン1

  • 自動思考:「私の話、つまらないんだ…」
  • 感情:落ち込み、不安
  • 行動:声が小さくなる、早く終わらせようとする

パターン2

  • 自動思考:「夜更かししてたのかな?お疲れ様」
  • 感情:同情、理解
  • 行動:相手を気遣いながら話を続ける

このように、最初に浮かんだ自動思考によって、その後の感情や行動が大きく変わってしまうんです。だからこそ、自分にどんな自動思考が浮かんでいるかに気づくことがとても大切なんですね。

よくある自動思考のクセ

私たちの自動思考には、いくつかの「クセ」があります。心理学では「認知のゆがみ」と呼ばれるものですが、代表的なパターンをいくつか紹介しますね。

1. 白黒思考(オール・オア・ナッシング) 「完璧にできなければ失敗」「100点じゃなければダメ」のように、中間がない極端な考え方です。 例:「今日遅刻したから、もう信頼を失った」

2. 心の読み取り 相手の気持ちを勝手に決めつけてしまうパターンです。 例:「あの人の表情を見ると、きっと私のことを嫌いに違いない」

3. 拡大解釈 小さなミスを大きな問題として捉えてしまうことです。 例:「プレゼンで噛んでしまった。もうキャリアは終わりだ」

これらのパターンに気づけるようになると、「あ、また白黒思考で考えてるな」と客観視できるようになりますよ。

スキーマ-自動思考の裏にある思い込み

自動思考の背景には「スキーマ」と呼ばれる、私たちの深い思い込みや信念があります。これは長年の経験によって作られた「人生の設計図」のようなものです。

例えば「人に迷惑をかけてはいけない」「完璧でなければ愛されない」といった信念があると、それに関連する自動思考が浮かびやすくなります。

スキーマについては次回の記事で詳しくお話しする予定ですが、今は「自動思考の奥には、もっと深い思い込みがある」ということを覚えておいてくださいね。

自動思考にどう向き合えばいい?

自動思考に気づいたら、どうすればいいのでしょうか?実は、気づくこと自体が既に大きな一歩なんです。

1. まずは気づくことから

「あ、今ネガティブな考えが浮かんだな」と気づくだけで十分です。無理に考えを変えようとしなくても大丈夫。気づくことで、その思考に巻き込まれにくくなります。

2. メモや記録をつけてみる

気になる自動思考があったら、スマホのメモ帳などに書き留めてみてください。

  • いつ、どんな状況で
  • どんな考えが浮かんだか
  • その時どんな気持ちになったか

記録することで、自分のパターンが見えてきますよ。

3. 自分を責めないで

ネガティブな自動思考が浮かんでも、「またこんなことを考えてしまった」と自分を責める必要はありません。自動思考は誰にでもある自然な反応です。優しく、興味深く観察してみてくださいね。

4. 別の見方があるかも?と考えてみる

慣れてきたら、「他にはどんな見方があるかな?」と考えてみてください。必ずしも最初に浮かんだ考えが正しいとは限りませんから。

まとめ

今日は自動思考について一緒に学んできました。大切なポイントをまとめてみますね。

  • 自動思考は誰にでもある、瞬間的に浮かぶ考えのこと
  • 同じ出来事でも人によって解釈は全く違う
  • 思考→感情→行動の流れを知ることが重要
  • まずは気づくことから始めよう
  • 自分を責めず、優しく向き合うことが大切

自動思考は決して悪いものではありません。私たちが日常を送る上で必要な機能なんです。ただ、時々私たちを困らせることもあるので、上手に付き合っていけるといいですね。

気づくことで、心は確実に軽くなります。完璧を目指さず、少しずつ自分の心の動きに興味を持ってみてください。

次回は、自動思考の背景にある「スキーマ」について、もう少し詳しくお話しする予定です。私たちの思い込みや信念がどのように形成され、日常にどんな影響を与えているのか、一緒に探っていきましょう。

今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。あなたの心が少しでも軽やかになりますように。

特徴的な認知のゆがみ

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